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記事を書く専門家さんへ。それってコピペ?引用? パッチワークではなく、オリジナルな記事を。著作権のお話

みなさんこんにちは!
専門家@メディアで、記事の編集をしている志賀と申します。
専門家さんにご執筆いただいた記事を数多く見ています。

突然ですが、みなさんは「パッチワーク」をご存知ですか?

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僕が小さいころ、母が好きで、完成したパッチワークをよく見せてもらったのを覚えています。いろいろな生地の組み合わせが、カラフルできれいなひと続きの生地になり、それでバッグを作ったり、アイロンカバーを作ったり。プロの方の大きい作品だと、タペストリーなんかもあったりしますね。

パッチワークに似た作り方をしているものに、フォトコラージュがあります。これは既存の写真などを組み合わせて作られていますよね。
フォトコラージュを見るたびに「きれい」とかの感情よりも先に「これって著作権的に大丈夫なのかな」という疑問が頭の中に浮かびます。職業病でしょうか。

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フォトコラージュは美術の分野では、もちろん正式な手続きが必要ですが、ジャンルとして確立されています。では記事となるとどうでしょうか。

論文のコピペ問題はよく耳にしたことがあると思いますが、有用なWEB記事がこれだけ世の中にあると「あ!この文章いいじゃん!使おう!」となってしまうのも心理上避けられないと思います。

それでは、僕たちが普段よく関わっている記事ではどこまで許されているのかみていきましょう。

コピペ記事、ダメ

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結論から言いますと、

コピペは犯罪行為

です。

著作権の侵害に当たるため、

「十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科」
されてしまいます。
引用:公益社団法人著作権情報センター「著作権」第八章http://www.cric.or.jp/db/domestic/a1_index.html

剽窃行為(ひょうせつこうい)とも言われますね。

とはいえ「複数のサイトの文章をツギハギで作ればバレないんじゃない?」
と思われがちです。
実際に、あまりそのジャンルに詳しくない方が執筆した場合にコピペ記事は多かったりします。

しかし、編集している側からは、コピペされているかどうか、

実は結構わかるんです。

文章を読んでいて「ん、なんか言葉の使い方に違和感あるな」という感覚があると、何かしら問題を抱えている文章であることがよくあります。
(1人平均年間450記事以上、10万文字以上を読んでいるので、そのデータになんとなく基づいていそうです)

また、僕たちWEBの編集者が原稿をチェックする際、まずコピペチェックツールに原稿を通します。
そのツールでは、各文章ごとの”一致率”や”一致しているサイト”が表示されますので、一定の割合になった場合には、該当文がどういう理由で似てしまっているのかを精査しています。

そのため、接続詞や語尾レベルの変更、前後入れ替えた変更、や、いろいろな文章からのツギハギでも、オリジナルの文章ではないことがわかってしまうという仕組みです。
あとは、単純に、フォントがバラバラだったり、文字のサイズがバラバラだったり……という見た目からもわかることがあります。

感覚的にも機械的にもわかってしまうということですね。

なので、こういった行為が発覚した場合には、一旦、専門家さんにお戻しし、修正をお願いしています。

繰り返しになりますが、コピペは犯罪です。絶対に行わないでください。
悪質な場合、執筆料のお支払いはできかねます。
無断でコピペされた側も単純に悲しいですしね。

「執筆の時間が十分に取れず、ツギハギするしかなかった」というケースも過去にはありました。その場合は、関係各所と交渉しますので、

お早めにご相談ください。

記事に入れる必然性がある場合には、引用(出典)表記で

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とはいえ、「法律の条文とか、政策とか、正確な数値とか参考にしたい!」というケースもあるかと思います。
その場合は「引用」を行いましょう。
正しい引用は著作権法上も認められている行為です。

先ほどの

「十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科」
されてしまいます。
引用:公益社団法人著作権情報センター「著作権」第八章
http://www.cric.or.jp/db/domestic/a1_index.html

の箇所が引用に当たります。

①引用元の文言から一字一句変更しないこと
②引用する必然性があること
③主従の関係
④他の文章と区別されていること
⑤引用元が明記されていること

が、引用するための必須条件です。

①は読んで字のごとくです。変更はNGですから、丸々抜き出しをしてください。

②正しい引用表記さえすればOK、となってしまうと、引用の組み合わせでひとつの記事を作ることもできなくはないです。それを防ぐためにも、その記事の中で、本当にその話を持ち出す必要がある場合にのみ、認められています。

③本文がしっかりあって(主)、あくまでも引用箇所は補足である(従)というのが主従の関係です。そのように見える文章量のバランスでないとNGです。

④地の文に混ざってしまい、読者に混乱を与えないためにも、
・かぎかっこでくくる 「テキストテキストテキスト」
・斜体(Italic)にする 
など、他の文章と区別する必要があります。

⑤どこから引用してきたかを明記する必要があります。
発行元、WEBサイト(書籍)の名前、ページの名前、URL(WEBサイトの場合)などが基本情報です。
書き方にはいくつかのパターンがあるのでここでは詳細への言及は避けます。

出典・参考

引用に近いものに「出典」や「参考」といったものがあります。「丸々完全に引用したいわけではなく、文献の内容やデータの数値を参考にして執筆しました」という場合に使います。

以下のように記載します。
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出典:総務省「テレワークによる働きやすい職場の実現」図表4-4-3-5 テレワークのメリット
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参考、参照といろいろな表記の仕方がありますが、使い分けの理解を完璧にできている人はあまりいないでしょう。
基本的には「出典」と表記しておくのが無難だと思います。

引用・出典にふさわしいもの/ふさわしくないもの

どのようなサイトからも引用・出典にしていい、というわけではありません。なぜなら、出典元の情報の信頼性が記事の信憑性を保つうえで大変重要だからです。

専門家@メディアで推奨しているのは、
●政府、公的機関などのサイト
●その業界の権威あるサイト、かつ、権威ある人物が執筆/監修したもの
●書籍

また、WEBサイトによっては引用時にはあらかじめ連絡が必要なケースがあります。利用規約などを確認してください。
特に図表の引用の際はお気をつけください。引用表記をしたとしても、勝手に転載してしまうのはNGな場合が多いです。

引用表記をしていただけると大変ありがたいです

ちなみに、編集者の立場からすると、執筆者の皆さんには、引用(出典)表記をしていただきたいのはもちろんのこと、記載する必要のない箇所でも、「○○のデータを参照しているよ」とコメントいただけると、記事の正確性・信憑性を確認させていただく際に大変ありがたいです。
そうすると、クライアントからの質問があってもスムーズに進むことが多いです。

引用や出典は、自身の主張の正当性を示すため、エビデンスを示すために行う行為だと考えています。
「どこまで引用表記をするか」は、難しい問題です。あくまで個人的な見解としては、
・数値を出す場合(著者調べは除く)
・法律や制度の条文を引用、または解説する場合
などは必要だと思います。

いやいや、引用といえば引用ですが、自分が昔書いた記事なんですけど?!

このようなケースも、専門家さんに執筆いただく場合に、よくあるパターンです。
権利者が自身にある場合はOKといえばOKなのですが、著作権がメディアなどにある場合にはやはりNGです。

また、それ以外にもNGな理由があります。
次の章で解説します。

検索エンジンに重複コンテンツとみなされてはいけない

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今、専門家@メディアで流通している記事は、SEO効果を見込んで制作されているものがほとんどです。SEO効果とは、簡単にいうとGoogleやYahoo!などの検索エンジンで該当するワード(たとえば、「専門家 記事」)が検索されたときに、検索画面の上位(1~5位以内や1ページ目、とよくいいます)に表示されることを見込むことです。それ以外の順位のページを上位ページと比べると、記事のPVやクリック率が大幅に変わります。
そうすると、いかに有用な記事を作ったとしても、読んでもらえないというケースも出てしまいます。
(詳細なSEOについてのお話はまた別の回で触れます)

記事の質を機械的に判断し、表示順位を決めているシステムは「検索アルゴリズム」と呼ばれています。以前にキュレーションメディアなどで問題があってから、Googleのアルゴリズムもアップデートされ、より正確に文意を理解できるようになったというニュースもありました。
そんな検索アルゴリズムが記事の質を判断する項目のひとつに「重複コンテンツ」というものがあります。簡単にいうと”他のサイトと酷似したコンテンツ(文章)は重複しているとみなして順位を下げますよ”というものです。

それをパクリとまでみなしているかはわかりませんが、この重複コンテンツの観点から、すでに他のサイトに掲載されているものと酷似しているとみなされると、検索エンジンからそもそも評価されないものとなってしまうのです。

とはいえ、同じ内容の執筆依頼が来るケースは専門家さんであれば特に多いと思います。
・構成を変える
・視点を変える
・最新情報、最新意見にアップデートする
・メディアのターゲットに合わせて伝える情報をカスタマイズする
などが、同じ内容でも変化をつける方法かなと思います。

まとめ

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専門家@メディアの編集部では「正しい情報を必要な人に適切に届けたい」という想いを皆が持って、日々、記事の制作にあたっています。また、執筆(監修)いただいた専門家さんから喜びの声をいただくのも大変うれしいです。

そのためにも、専門家さんと編集部がタッグを組んで、いかに読者にとって「わかりやすい」「ためになる」記事を作るか、に心血を注いでいきたいですよね。

炎上リスクがそこかしこに転がっているこのご時世「ちょっとツギハギしてしまった」だけでお名前に傷がついてしまうこともあるでしょう。

可能な調整は編集部で行いますので、もし迷われた際には、ぜひご相談ください。

ここまで書いておいて、パッチワークを貶めることになっていないかちょっと心配しています(汗)。

(執筆/志賀さん 編集/専門家@メディア)

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