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硬い文章をソフトに!文章が読みやすくなる3つのコツ。

こんにちは。自宅で過ごす時間が増えた今だからこそ、にんにく料理・ねぎ料理にハマっている藤井です。いつもだったら控えるニオイが強めな食材も、「今ならガンガン食べられる!」と気づき、買い物に行くたびに購入しています。

簡単に作れておいしい「にんにく料理・ねぎ料理」があれば、ぜひ教えてください!

さて今回は、硬い食材をコトコト煮込んで調理するように「硬い文章をやわらかくする方法」を探れたら…と思います。料理の世界だけでなく、文章の世界でも「なんだか硬くて、飲みこみづらい」ということはよく起こるんですよね。

例えば、日々業務で接している専門家さんの記事は、専門家さんの知識や経験が総動員された興味深い内容のものばかりです。しかし、知識や経験が詰まっているからこそ、硬い表現の文章になりがちで、読者にとっては読み進めるのが難しく感じてしまうことも。
Web上の記事はとくに、読者が「難しいなぁ…」と感じた時点で、読むのをやめてしまうケースも多いのです。読みやすくないからという理由で、せっかく興味をもってくれた読者が離れてしまうのはもったいないですよね。

そんな硬い文章をソフトにするコツについて、奥村まほさんの著書『文章手帖: 一生役に立つ!文章の基礎をたのしく学べる本』から紹介していきたいと思います。ちなみに奥村さんは、元官僚からライター・編集者に転身されたという、珍しい経歴の持ち主。
noteでも、ホッとできるステキな文章を公開されているので、興味ある方はのぞいてみてください。(https://note.com/kiizukimaho
それでは話を戻し、ソフトな印象の文にするためのコツをみていきましょう。

コツ1「漢字の熟語を減らす」

漢字がたくさん並んでいる文章を見ると、内容を読み込む前に構えてしまうことってありませんか?

そうしたパッと見の印象を左右する「漢字の熟語」。これらを減らすと文章がどのように変わるか、具体例をみていきましょう。

(BEFORE)「現在新作ドリンクの試飲を実施しています。」

この例文を漢字の熟語を減らしてソフトな印象にする場合、あなたならどう変えますか?
「現在を今にしてみる…?」「試飲や実施を言い換える?」など、いろいろな方法が考えられると思います。『文章手帖: 一生役に立つ!文章の基礎をたのしく学べる本』では下記3つの例文が修正例として記載されていました。

(AFTER)
「いまなら新作ドリンクをお試しいただけます。」
「いまなら新作ドリンクを試飲できます。」
「新作ドリンクの試飲をおこなっています。」

漢字の熟語を言い換えたり、思い切って少なくしたりすることで、文章の硬さが軽減されていますね。
記事のテイストや誰に伝える文章かにもよるかと思いますが、専門知識・用語を解説する際は、いつもより「漢字の熟語を減らして執筆」「簡単な語句に言い換え」することを心がけてみてはいかがでしょうか?

コツ2「ひらがな表記を増やす」

コツ1で紹介した「漢字の熟語を減らす」ことと同様に、ひらがな表記を増やすと文章の印象がソフトになります。例えば下記に挙げた「ひらがなで書いても不自然でない語句」をひらがなで書くことで文章がやわらかい印象になりますよ。

・お勧め→おすすめ
・全て→すべて
・是非→ぜひ
・沢山→たくさん
・何故→なぜ
・殆ど→ほとんど

ただし、あらゆる語句を「ひらがな」にしてしまうと、かえって読みづらく幼稚っぽい印象を与えてしまうので注意しましょう。

ちなみに、編集部では語句の用途に迷った際は『記者ハンドブック 新聞用字用語集』(共同通信社)で確認するようにしています。

例えば「学生のころ」の「ころ」は、このままひらがなで良いのか…と迷ったとしましょう。『記者ハンドブック 新聞用字用語集』では「ころ」を名詞として使う際は、漢字表記にし(例・学生の頃、食べ頃)接尾語的、特定の日時の後に付くとき(例・今年の春ごろ、4時ごろ)は、ひらがな表記にすると書かれています。
このように、語句によっては漢字とひらがなを使い分けたほうが良い事例も記載されているので、執筆の際に基準となるガイドブックを持っておくと良いかもしれません。

コツ3「名詞を動詞に置き換える」

最後にご紹介する、やわらかい文章にするコツ3つ目は「名詞を動詞に置き換える」です。

具体的にどのように置き換えれば良いのでしょうか?
置き換え前(BEFORE)の文と、置き換え後(AFTER)の文をそれぞれ見ていきましょう。

(BEFORE)駅周辺の開発に伴う商業ビルや家族向けマンションの増加により、土日の武蔵小杉は家族連れで混雑します。

(AFTER)駅周辺が開発されて商業ビルや家族向けマンションが増えたため、土日の武蔵小杉は家族連れでいっぱいです。

いかがでしょうか。置き換えられたAFTERの例文のほうが、読みやすく感じるのではないでしょうか?

ふたつの例文を見くらべると「~の開発に伴う」「~の増加により」の部分が動詞主体に書き換えられています。注意したいのが、文章が長くならない程度に名詞を動詞にくずすこと。まわりくどい表現にならないよう注意しましょう。

また反対に、動詞を名詞に置き換えることで「文章を簡潔に書きたい」「文章の雰囲気を厳かにしたい」といった希望の文章を書くことができます。文章の目的にあわせて、動詞と名詞の置き換えが自由にできるようになると、執筆できる文章の幅が広がりそうですね。

今回は、ちょっとした工夫で親しみやすくやわらかい印象の文章を書くコツをご紹介しました。人物であっても文章であっても、第一印象は大切にしたいな…と思うのでした。

(文/藤井 編集/専門家@メディア)

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