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【ライター歴14年の執筆HOW TO】いきなり書き始めるのはNG!原稿を書く前にやるべき2つのこと

はじめまして。専門家@メディア編集チームの三浦です。どうぞよろしくお願いいたします。

1月から正式に編集チームに参加した私ですが、それ以前はフリーランスライターとして14年間ほど働いていました(ライター活動はいまも継続中です)。書き手の立場から編集する立場に変わったことで、執筆していたときには見えにくかった編集側の事情や、執筆側が理解しておくべき勘どころなどがだんだんと分かってきました。
これは執筆と編集両方の立場を経験できる私の強みかもしれない、いや強みにしていかねば!と意気込んでいるところです。noteではそういった気づきもお伝えできたらいいなと思っています。

それを踏まえて今回の記事のテーマは、「原稿を執筆する前にやるべきこと」と決めました。私自身が原稿を書くときに心がけていたことや取り組んでいたことをご紹介します。

▼原稿を書く前には2つの準備が必要です

「締切間近だ、急いで原稿をまとめなきゃ!」とはりきって書き始めたのはいいけれど、どうにも文章が進まずに書いては消しを繰り返す。やっと出来上がった原稿を読み返してみても、いま一つピンとこない。けれどどこをどう直したらいいのかわからない…。こんな状況に陥った経験はないでしょうか。私はあります。

その原因は、いきなり原稿を書こうとしたことにあるのかもしれません。原稿を書く前に2つのことを心がけるだけで、執筆作業はグッとスムーズになりクオリティも上がるんです。
先にネタバレをしてしまうと、2つのコツとは「5W1Hを意識する」「書きたい項目を並べて構成を作る」ことです。

▼原稿の「5W1H」を意識しよう

5W1Hとは「Who(だれが)When(いつ)、Where(どこで)、What(なにを)、Why(なぜ)、How(どのように)」のアレです。初めて習ったのは中学校の英語の授業だった気がしますが、ビジネスの場でもフレームワークとして活用されているようですね。
私の場合、原稿を書くときもこれが結構役に立っていました。

専門家の皆さんが書く記事でしたら、例えば以下のように整理できそうです。

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【Who―誰に向けて書くか】
年齢層、性別、初心者か経験者か…
どんな人がこの記事を読むのかを具体的に想定してみることで、語りかけるべき読者の人物像が見えてきます。

【When―どんなときに読むのか】
季節やイベント的な要因があるとき、悩みがあるとき、ライフスタイルが変わるとき…
その読者が記事を目にする(情報を求めて検索する)タイミングを考えると、読者の情報のニーズがつかめてきます。

【What―なにを教えたいか・(読者は)なにを知りたいか】
基礎知識を学びたい、実例を聞きたい、最新情報を得たい、正しい情報を知りたい…
専門家さんが持つたくさんの知識や経験の中から、どの情報を伝えるのが最適なのかを取捨選択します。

【Why―なぜ書くか(読者にどうなって欲しいか)】
最適な行動をしてほしい、安心してほしい、前向きになってほしい…
読者がこの記事を読むことでどんな利益が得られるか、ゴールを決めます。

【How―どんな語り口・切り口で書くか】
専門用語は避ける、「だ・である調」にする、導入部は親しみやすくする…
想定した読者にはどんな語り口が合っているかを考えてテイストを決めます。

【Where―どこで読むか】
スマホで、PCで、家で、会社で、通勤途中で…
読むツールによって、一文の最適な文字数なども変わってきます。
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専門家さんに執筆をお願いする場合、弊社からは記事のテーマとともに、クライアント名、掲載先のメディア情報、想定されるユーザー層などを事前にお伝えするケースがほとんどだと思います。そこにはこの5W1Hのエッセンスが詰まっています。

5W1Hの枠にきっちり落とし込む必要はありませんが、箇条書きでもメモでもよいので、原稿を書き始める前に上記のようなことを大まかに整理しておくと、依頼元のニーズに合った記事に仕上がるのではないかなと思います!

▼書きたい項目を全部並べて構成を作ろう

読者層や記事の切り口が見えてきたら、原稿の骨組みである「構成」を作っています。

作り方は簡単。まずは、自分がその原稿で書きたいなと思っている事柄を、箇条書きでいいので深く考えずに全部吐き出します。この段階では、書く順序やテーマの大小や道筋などはまったく無視して構いません。とにかく今回の原稿に盛り込みたいと思ったこと、浮かんだネタをどんどん並べていけばOK。

ちなみに私が今回このnoteの原稿を書くにあたり、最初に吐き出した項目はこちらです。

構成めも

項目を吐き出しているうちに「あ、この話も言っておこうかな」「これも加えたらわかりやすくなりそう」など、書きたい項目がさらに浮かんでくることが多いです。

すべての項目がだいたい出揃ったところで、次にそれらを整理していきます。
具体的には、羅列した項目をトピック単位(同じ話題)でまとめてから、そのトピックの中での項目の並びを決めます。そうしてできたトピックのまとまりを、さらに起承転結を意識して並べます。

作業に例えると、引き出しの整理整頓と同じ。まずは引き出しの中身をいったん全部出す!それから一つひとつを「文房具」「薬」「書類」など似たモノ同士でまとめて、それぞれの引き出しに使いやすいように収めていく。そして最後に、引き出しの配置を決める、といったイメージです。

今回のnote記事の例では、こんな感じになりました。

構成めも01

この作業の最大のメリットは、原稿を書き上げる前に、原稿全体の道筋を俯瞰して見られること。さらに「この展開が唐突だから事例を挟もうか」「この話をするならこっちの話題にも触れないと」など、バランスを整えるのも容易です。

そういった調整を加えて原稿の流れが整ったら、構成の出来上がり(トピックのまとまりが、そのまま構成の見出しになることが多いです)! あとは、この構成に肉付けをするようなイメージで原稿を書くだけです。

弊社から専門家さんの皆さんに記事執筆をお願いする場合、おおまかな構成案はあらかじめ決まっている、というパターンも多いと思います。その場合でも上記のように書きたい項目を吐き出して、決まった構成案に当てはめてみるのがおすすめ。原稿全体の流れが明確になり、説明すべきトピックの不足なども見えやすくなります。

▼おわりに

今回は特に、原稿を書き始める前に焦点を絞ってお伝えしました。実は原稿を書いたあとにやっていることもありますが、それはまた次の機会にお伝えできればと思います!

(文/三浦亜有子 編集/専門家@メディア)

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